コロナの影響で親子行事に参加することができないまま卒園まであと数か月となりました。
幼稚園での子どもの様子があまり見えずに卒園を迎えることが寂しかったり、不安な気持ちになってしまうことはありませんか?

小学校生活に馴染めるかな。友達できるかな。
お勉強することにも慣れておきたいけれど、具体的にどうしたら良いのか決められない。
周りのママたちはどうやって入学準備をしているのだろう…
そんな想いをされている方も少なくはないでしょう。

5歳長男は春から小学生。ある程度指示をだせばできることもたくさんあります。
けれど、興味がなければ返事もしないし、教えようとすると気分を損ねる。何か1つやろうとしても、時間と心の余裕がなくつい指示出しや手出しをしてしまい悪循環で終わる…

「できなくても繰り返しやっていけば少しずつ慣れていく」「やる気は後からついてくる」幼児教育でよくみかけるキーワードだけでは、正直不安は拭えないし、いつまで待てばいいのか、終わりが見えない。

息子が自主的に動くためには何が足りないのか。何か親の私に今できることはないのか。参考書やネットではなく、改めて息子本人を観察し続けると思わぬタイミングで「オレは全部自分でできるから大丈夫」と返事が返ってきました。息子は何も心配していないし、むしろ自信があるようにも見えたのです。

ズレていたのはきっかけとタイミング。大切なのはどれだけ心躍る瞬間をキャッチし原動力に変えていけるかでした。
子どもの興味や得意なことをもっと発掘し、子どもがキラキラしている瞬間を逃さなければチャンスはたくさんあるのです。
5歳男子がどんどん積極的になる我が家の取り組みをご紹介します。

 

1.入学準備のゴールを設定する

入学準備といってもいろいろありますが、生活習慣を整えることや学習することに触れておくことは一般的にもよくみかけるワード。何をやっておけば良いのかは知っていても、そのやり方やゴールはご家庭によって違いますよね。

5歳長男は思うように事が進まないと怒ってあばれます。朝の準備も帰宅後の数時間も、あっという間に過ぎていきます。マイペースな長男が自分のことをしてくれたらどんなに楽だろう…
時計とにらめっこしながら指示ばかりで会話を楽しめず悲しい。
そんな気持ちになったことはありませんか?

子どもが自発的に行動しなければ、親の介入が必要となります。しかし、受け身のまま「やるべきこと」を指示され続けると、子どもは動けなくなります。上手く進むように失敗しないように、先回りして整えることは経験を奪ってしまうことと同じ。
成功することも失敗することも経験が足りない子は、自分の感情を感じることや思いを伝えることが苦手になってしまいます。
実際に長女がそうでした。

【設定したゴール】
5歳男子でも自分で考えて行動できることを増やす

フルタイムでワンオペの我が家だからこそ、息子のやる気と積極性を伸ばして家族みんなが笑顔になることを目指したい。長男だけではなく、家族みんなが必要なゴール設定でもありました。

ゴールが決まればやるべきことは決まっています。
子どもの積極性を育むために、とても効果的なこと。それは子どもの心を動かすこと。

人は心が躍ると原動力が生まれます。子どもの心が躍る瞬間をキャッチできれば、アプローチは親子でもっと楽しめると思いませんか?
我が家で意識しているポイントは4つ。どのご家庭でも忙しいママでもすぐに始められる方法をお伝えします。

2.子どもの心が躍る瞬間を見逃さない親子の会話4つのポイント

「もっとやりたい!頑張りたい!」と思う時、楽しい気持ちやワクワクする気持ちが心の根っこにありませんか?
何か特別なイベントがなくても、おうちの中で子どもがキラキラ輝く瞬間はたくさんある。けれど忙しいと見落としてしまいがち。
ママの態度や会話を変えて、子どもの変化を楽しんでみましょう。

1)指示出し・手出しをせず客観的な状況を伝える

5歳長男は身支度などの日常生活に必要な行動はできますが、そのタイミングを判断し自分の意志で行動することはまだまだ難しいお年頃です。

息切れするくらいバタつく朝、着替えをしているはずの息子がなぜか折り紙をしていたり、裸で描きかけの絵を完成させようとしたり、床に落ちていたブロックから遊びに夢中になったり…。子どもらしい行動だと頭では理解できても、『今それやる事なの⁈』と声を荒げてしまいそうになる。そんな経験ありませんか?ママたちにとって、朝の時間は戦いです。

「時間がないから早くして」「歯磨きして帽子かぶって靴履いて玄関集合!」など、こらえきれず言ってしまっても効果はゼロ。こちらの声かけには無反応で大抵うまくはいきません。例えば長男の場合、毎朝と言っていいほど髪がボサボサ、口の周りに食べ物が付いています。頑固でマイぺースな長男は、長女の時のやり方では一向に動きません。
こんな時は怒っても逆効果。客観的に見えている状況を楽しみながら伝えるようにしています。

◉髪の毛がスーパー○○○人みたいでCoolだね!カッコイイって言われるんじゃない?
◉お口の周りにケチャップがついているよ。お友達に「僕は朝ごはん何食べたでしょうか?」ってクイズ出したら、きっとみんなBINGOだね!

What do you want to do? さぁどうする?
It’s up to you.  あなた次第だよ。
自分できめて~

「まだやってないの?」「髪を直して」「口を拭いて」の言葉は届きませんが、「どうしたい?」を聞くと効果的。
髪がはねていたらカッコ悪いし口にケチャップがついていたら恥ずかしいという気持ちがあるのか、「このままいくわけないじゃん」とあっさり身支度することが増えました。

 

  • 2)子どもの話は目を見て聞き否定しない

子どもからの会話に対して、思わず正しい答えを教えたり「あぁそれ知ってる〇〇でしょ」と先回りして話してしまったり、忙しいと会話を早く切りあげようと無意識に子どもの声を遮ってしまうことってありませんか?「何でママが言うの!」と怒られ笑顔が消えてしまうのは本当にもったいないことですよね。

子どもからの発信は、まずは一度ポジティブに受け止める事がその後の会話を広げる鍵となります。小さな頃から何でも話せる親子関係を作っておくことは、例えば命の話(性教育)や学校でのトラブル、思春期の反抗的な態度など、子どもの成長過程でも非常に重要なポイントとなります。そしてこの関係を作るためには、子どもの言葉を否定せず受け止める環境があること。「それ違うんじゃない?」など、意見を否定したり正すばかりを続けると、子どもは返す言葉を失い、返事しかしなくなってしまうということがあります。素直に意見を言えるには安心安全な場所が必要です。

◉なるほど、そうだったんだ。
Oh, I see.

◉それ良いね!
That’s good. / How nice! / Good thinking! / How interesting!

◉どうしてそう思ったの?(そうしたの?)
Why do you think so?

親の興味深々な態度や関心を持つような相づちは、子どもにとっても嬉しいもの。子どもの目を見てまずは聞いてみましょう。
一生懸命伝えている瞬間をちゃんと受け止めると、安心で表情が緩んだり、嬉しくて目をキラキラさせたりしているはず。それは心が躍っている瞬間です。顔を見ずに話していたらキャッチできない瞬間です。目を見て話すだけで、随分と息子の感情が読み取れるようになりました。

 

  • 3)完璧を求めず強要しない。頑張らせすぎない。

フルタイムのワーママの日常は親だけでなく朝から夜まで保育園で過ごす子どももヘトヘトです。帰宅後夕食を食べている途中から寝てしまったり、週末にかけて疲れも溜まります。

例えば息子との約束ごとの一つに『幼稚園バックのお片付けと明日の準備』があるのですが、明らかに余力がない場合はもちろん、本人からの申し出は素直に受け入れます。

「もう眠い。明日僕頑張るから今日はママやってくれる?」彼自身から交渉してくることも増えてきました。そんなときは今日も良く頑張ったねと抱きしめます。全て出来なくても1つでもオッケー。1週間のうち2割できれば良しとします。

◉疲れてるんだね。よく頑張ったね。
I know how you feel. I’m proud of you.

◉わかったよ。伝えてくれてありがとう。
I see. Thank you for telling me.

「ありがとう」を伝えることも効果的。ありがとうは認証欲求を満たすのでこどもの自己肯定感を育みます。同時に頭をなでたりハグをしたりするもの効果絶大。皮膚からの刺激は安心感や達成感、成功体験を体に記憶させておくことにも効果があることがわかっています。

完璧にやる必要も強要する必要もありません。子どもは大人よりも毎日を全力で生きていると感じることはありませんか?ママが頑張ることばかりを褒めたり、できた結果を喜び過ぎると、子どもはますます結果を出そうと頑張ってしまいがち。ときには親子で気持ちも体も緩ませ、子どもの緊張を解く時間を作ると、翌日からの余力も生れます。

 

4)返事がなくても親がポジティブな発信を続ける

親からのアプローチが子どものタイミングと合わないとき、子どもは無反応。けれど後になってから「ママあの時そう言ってたよね」と言われドキリとしたことありませんか?子どもは親の言動や態度をよく見ているものです。返事がなくともあえて聞かせるようにポジティブな言葉を選びながら発信しています。

◉さっきの○○は自分でやっててかっこよかったなぁ。感動しちゃった。
◉あ~パパにも見せてあげたかったよ。
◉ピアノ練習の集中力ママにも分けて欲しいくらいだなぁ。

子どもが聞いていなさそうでも、ポジティブ独り言がおすすめです。感情をこめた独り言してみませんか?
小6の姉に向けて彼の頑張りを伝えることも効果的なので、姉に目配せしながら伝えています。数日後、長ければ1-2週間ほど経ってから息子のアクションが返ってくることもあり、忘れた頃だとこちらの喜びも2倍。反応がある日を夢見て種まきを楽しむようにしています。

「ねぇ、お話きいてるの?」と返事を強要するより、ママも子どもも気持ちよくいられるし、もしかしたら後から行動が変わるかもしれません。

3.過干渉を捨てた実体験から思うこと

OKとNGの置物
長女が未就学児の頃、はじめての育児にフルタイムの仕事で、「時間がない!」が私の口癖でした。子どもがやるべきことを全て確認し、指示を出して物事を進めるのが親の役割。当時はそれが正しいことだと思っていたので、娘が忘れ物をしないように、幼稚園で困らないように、先回りして整えてあげたり、正しい事を伝えなければと必死に頑張っていました。

結果娘がどうなったかと言うと「次はどうすればいいの」「わかんないママ決めて」「ママやって」が口癖になっていました。小学校低学年になってもまだ自分でやる力が備わっておらず、考えて行動することが苦手で授業では手を上げられない、自分の意見を言えない子どもになっていました。今でも心がちくっとする苦い経験です。

自分の力ではどうすることもできず、親子が一緒に学ぶ姿勢をつらぬける親子英会話のアットホーム留学のセミナー受講を経て、自分自身を振りかえることから始めました。今回のおすすめポイントもここから学んだことばかりです。

「昔のママは話しができなかったかな。怖くて悲しかった。今の方がずっと良いし今は何でも話せるよ。」当時小4だった娘も今は小6となり、親が驚くくらい積極的で学校生活も楽しんでいます。自分の意見を皆に伝え、トラブルがあっても自分で考えたことから解決しようと努力する姿や、段取りよく家事をこなす姿を見ていると、あのとき学んでいなかったらどうなっていたかと思うのです。

4.子どものキラリポイントからつながった入学準備~実践編~

息子の心が動いた瞬間をキャッチできれば、あとは実践あるのみ。
息子の反応を見ながら結果的に良かったことをご紹介します。

1)お手伝いから失敗経験をさせておく

息子はお水遊びが大好きです。お水があると目がキラッキラ。お風呂掃除やお茶碗洗いはとても楽しそう。
しかし楽しすぎてお風呂の栓を閉め忘れたりキッチンのお水を流しっぱなしにしていたり、失敗することもたくさんあります。

お手伝いの良いところは失敗が経験できるところ。失敗からはたくさんのことが学べますね。失敗の原因や対処方法は答えを教えず本人の意見を必ず聞くようにしていますが、最後に必ず伝える言葉があります。

◉失敗できてラッキーだったね!たくさん失敗すると前の自分よりもっとかっこよくなれるんだって!

失敗する事に慣れておくと対処方法を考える経験も多くなり、学校生活で困ったことがあっても対応する力がつくと言われています。
姉が小さい頃、「失敗するのが恥ずかしい」とやりたいことを抑えていた時期がありました。今ではたくさんの失敗を経て自分に自信が持てているようですが、当時は親としてもどかしい気持ちでした。

少し前までは失敗すると不貞腐れていた息子も、今では失敗する事に耐性がついたのか、何かを失敗してもへっちゃら。
「失敗ってラッキーなんでしょ」と前向きです。お手伝いにも積極的になっているので、良い傾向だと思っています。

そしてどんな結果になっても、「ありがとう」は必ず伝えます。ママからの「ありがとう」が子どもに届くと、くしゃくしゃ顔で喜んでくれます。「ありがとう」は魔法の言葉ですね。

 

  • 2)習い事は興味を広げるチャンス

息子はまだ文字の習得段階ですが、ドリル型の学習方法に全く興味を示しません。しかし最近興味を持ち始めたピアノの習い事で変化がありました。

ピアノの練習をしていたはずの長男がなにやらブツブツ言っています。楽譜に書いてある歌の歌詞や曲の題名を一生懸命読んでおり、「はぁ~オレ、今日も勉強した」と言っているではありませんか!こっそりのぞき見ると、一人ドヤ顔しています。
どうやらピアノの練習と同時に、文字練習のお勉強もしているようなのです。

「なるほど!ひらがなもカタカナも音符も読めちゃうんだね!自分で勉強って決めて頑張ってたの?とってもいいね!ママ気が付かなかったよ!」

褒めちぎると目はキラッキラ。その日から、ピアノ練習+文字練習は合体し、文字への興味が強くなってきました。
最近では大好きなお絵かきの裏側にお話を書いて紙芝居を作ってみたり、お出かけ先で看板を読んでみたり、驚く変化が見られます。

さらに、ピアノのレッスンは比較的椅子に座ってやるのですが、学校の授業に見立ててイメージを伝えたり、「たくさん練習すると必ず弾けるようになるんだね」と、成功体験をプラスのフィードバックで返すようにしています。

 

  • 3)苦手な時計の読み方は歌で覚える

この夏、親子で歌える簡単英語ソングで曜日やお天気の英単語を覚えた息子ですが、この替え歌がとても効果的。あまり歌を口ずさむことがない息子でも、「月曜日はMonday~♪」などとご機嫌よく歌っているのです!(声をかけるとやめてしまうのでこっそりみています)

この英語ソングを替え歌にして、今は時計の読み方バージョンで歌っています。親子で替え歌を作ってたくさん笑い、さらに振り付けを考え体も動かすことで、心躍るポイントだらけです。

歌の良いところは強要せずとも耳で聞いていること。勉強している感覚なく覚えてしまうのが歌の魅力。この簡単英語ソングは様々なバリエーションがあり小学校になってからでも応用できるので、何かを覚えるにはとても効果的な媒体となっています。

 

5.まとめ

みなさん、入学準備で子どものやる気をキャッチする親子の簡単英会話、いかがでしたか。
特別なものは何もいらず、どこでも誰でも実践できることですが、入学準備に限らずその後の成長にも大切な要素となっています。

目がまわるくらい忙しい毎日でも、子どもと一緒に過ごす時間がたとえ長くはとれなくても、子どもが輝く瞬間をキャッチし親子の会話を楽しめたなら、それは同時に子どもの積極性を伸ばしていく絶好のチャンスです。

幼稚園生活とは大きく変わる小学校生活、子どもが困難に遭遇したとき親がそばで助けてあげることはできません。
けれど、「オレ自分でできる!」と自信満々の言葉があれば何も心配いらないと思いませんか?

嬉しい・楽しい心躍る経験が、何かをやりたい頑張りたいと思える原動力となって、時間がないママでも無理なく続けられる。
そんな親子の笑顔が増える一石二鳥の親子の英会話を一緒に学んでみませんか?

 

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Writer

この記事のライター
あおい
家族:夫・長女(小4)・長男(年少)・私の4人家族
「毎日伝えているこの言葉、英語だったら何て言うのかな?」子育て英会話を探していたときに、『アットホーム留学』に出会いました。何気ない日常生活で使える英会話フレーズを、おうちスタイルでアレンジしながら親子で楽しく学んでいます。
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