学校の宿題、家庭学習、習い事に日々の身支度など、子どもが習慣化して自分でやれることが増えれば、世の中の多くのママたちはどれほど楽になることでしょう。しかし、実際はそんなに簡単なことではありませんよね。
前回は、ママである私自身の目標や、叶えるために必要な習慣化する行動についてご紹介しましたが、今回は大人でもなかなか難しい習慣化するという行動を、子どもだったらどうやって身につける?をテーマに考えてみました。日々のトライ&エラーと子どもたちの変化から、習慣化を促すことに有効だったこと、失敗したことを併せてご紹介します。
目次
1.I♡メッセージで伝える「自分のことは自分でやろう」
我が家のちょっとシャイな小1男子は、長女の子育て経験が役に立たない、言えばサラッとできるタイプではありません。未だに朝の身支度など習慣化できるまであと数歩…というところ。「もうすぐ2年生なんですけどー」とつい言ってしまうけど、日々の葛藤&奮闘を楽しませてくれる存在です。
そんな中、効果があると感じるのは、I♡メッセージで伝えることです。
子どもは純粋で基本ママのことが大好き。ママからのメッセージは、聞いていないフリして聞いているもの。
・あなたが自分でやってる姿はカッコイイ。素敵だね。ママも嬉しくて頑張れる♡
・ママも疲れているから手伝ってもらえて本当に助かった~♡、ありがとう。
・余った時間で一緒に遊びたいから、Maxパワーで頑張ってくれたら嬉しいな♡
「ぎゃあぎゃあ言わない!とにかくやれ!」では、睨み返してきた小1男子も、I♡メッセージだとブツブツ言いながら動く率は高いのです(我が家調べ)。そして「ありがとう」とか「素敵だね」をちょいちょい伝えると、自分から動いてくれることが明らかに増えています。多分それは、誰かの役に立つ、大好きなママの役にたっているということを感じる機会になっているからだと思います。伝えている自分も気持ちが良くなるから不思議。ありがとうは魔法の言葉ですね。
2.自分で決めさせ見える化する「じぶんとのおやくそく」
子どもはわりとすぐに忘れてしまうもの。(ママが忘れたことは覚えているのに)○○やるって決めたよね?と確認するのはイライラするし面倒です。大人とは異なる認識で受け止めていることもあるので、ちがうちがうそうじゃない♬とならないように、息子には自分で一筆書いてもらい壁に貼ってもらうのが最近のブーム。
お題:じぶんとのおやくそく
・あくまでもママのためじゃないよ、自分がかっこよくなるためにやることだよ、とサラッと伝える
・平日は少なめ、休日は3つくらいと決め、彼に任せてやること・頑張ることを決めてもらう
・書き方は自由記載(息子はご褒美も書いてます)
最初は毎日できなくても良いし、次は何を頑張る予定なのか週末に話しておき、書いて貼っておくとスムーズです。書き上げたものは説明してくれるので、何を考えて書いたのかも知るチャンス。ときには脱線し違うお絵かきに没頭していることもありますが、描き上げた絵も「あら素敵ね」と否定せずに貼っておくと、「あ、こっち書くんだった」と目標書いてご機嫌よし。頑張ることやご褒美まで、自分で決めて書いてくれるから助かっています。ついでに怪しいカタカナもチェックできる(笑)
3.完璧は絶対に求めない
子どもには、日々のトライ&エラーも体験させたいもの。失敗から学ぶことはたくさんあること、失敗するのは悪いことじゃないことを知って欲しいからです(とはいえ、思うようにいかないと怒りだしたり八つ当たりしたり、話し合いにすらならないとこちらもイライラします)。
大切なのは「もうヤダ、ヤラナイ!」にしないこと。決めたことが全部できなくても、小さなステップでも拾い上げて「Cool!素敵だね」とか「Good job!ここが良いね!」など伝えるのがおすすめです。「全部やるまで頑張って」となってしまうと、それまで上手くいっていたことまで台無しになってしまうので、ママが完璧主義を捨て欲張りすぎないように気を付けています。
もし、Perfect !だったら、どうやってやったの?なんでできたの?などインタビューを忘れずに。次回への役立つ情報源となります。
4.結果にこだわらず、方向転換は臨機応変に
前回の記事でも書きましたが、我が家は「5分でいいから♡」とスモールステップで始めることが多いです。(やる気をだすために必要な作業時間はたったの5分!)好きなことは大抵5分以上やっているので問題ないのですが、嫌いなことは5分経つまで「まだ?まだ?」としつこい(笑)
『じぶんとのおやくそく』がまったく進んでないときは、やり遂げなくても5分やったらチェックしちゃえ、くらいの気持ちで取り組むようにしています。全くできなくても、まあいっか「明日はできるかもよ」と返した方が、翌日へ気持ちよく切り替えることができるし、何より自分がイライラしなくて済みます。
ただ、いつも伝えている事は、楽しくなくても続けることが大切だということです。やり続けることで見えてくるものがあると小1男子に理解してもらうのは難しいので、「ポ〇モンと同じだね。コツコツ戦い続けるから進化してカッコよくなれるんでしょ?」と、イメージしてもらえるように言葉を選んでいます。
5.ママの習慣化を子どもにも手伝ってもらう
習慣化にはとにかく行動することが必要ですが、まずはその姿をみてもらうのも良いと思います。子どもに興味を持ってもらうには、その時間を楽しめるのが一番定着すると思うので、親子でワクワクできることに絡めて実践できないか日々アンテナを張っています。
最近の成功例としては、前回お伝えした「365日親子英会話」のフレーズをより楽しく習慣化するために、二つのことを取り入れています。「ママの英語、手伝ってくれないかな」です。
・フレーズに合わせたイラストをお絵かき大好きな息子に描いてもらう(私は息子の絵が大好き)
・息子が好きなアニメのキャラクターの声マネでフレーズをアウトプットする(長女は白い目でみている)
習慣化に必要なのは、シンプルかつ簡単な動線のスモールステップだけれど、子どもは大人と同じようにはいきません。子どもにとって必要なのは「またやりたい」と思えるかどうか。「ママ、あれやって」と言われたら成功です。面白おかしく習慣化できたら当然記憶にも残りやすいし、楽しい時間を共有できるのがまた嬉しい。
毎日取り組むこと、頑張り続けることは、日々の生活で当たり前に必要であることを、プラスのイメージで受け取ってくれたら良いなと思っています。
6.さいごに
今回お伝えした5つのポイントは、長女の子育てで過干渉に子どもを動かしていた失敗経験から、「自分で考えて自分のことをやれるようになって欲しい」と日々意識している事でもあります。時間はかかるし、結果が良く分からないこともあるでしょう。でも、子どもは日々成長し、全力で頑張っているものです。余裕がないとそれが見えなくなってしまうだけ。子どもが自分で考えて習慣化できるように、親として適した介入をしながら見守っていきたいです。
とはいえ、子どもの興味や好きなことは日々変化していきます。今上手くいっていることも、あっという間に効果ナシ…、なんてこともあります。子どもに習慣化を促すためには、アンテナを張って「うちの子に良さそう!」というアイデアをどんどん試すことも必要なのかもしれませんね。ママも子どもも性格やタイプが違うので、何が正しい選択なのかはやってみないとわかりませんが、子育て中のリアルなママたちの声やアイデアを聞きたい方は、以下を参考にしてみてくださいね。