「子ども達と親子の信頼関係を築きたい!」12歳長男、8歳長女、5歳次男の3人のお子さんとホームスクーリングを行っているYさん。子ども達と一緒に過ごす時間は長いものの、果たして自分は子ども達と信頼関係を築けているのだろうか…と考えると、築けているという確信が持てずに悩んでいました。
子ども達が巣立っていく前に、親子で一緒に過ごす時間がある今のうちに、子ども達とのコミュニケーションのあり方をもう一度見つめ直し、親子の信頼関係を築く土台を作りたい!そう強く思ったYさんが、親子の信頼関係を築くために親子の会話で意識した5つのことと生まれた大変化をご紹介します。
目次
1. 3児のママが親子の信頼関係を築くために会話で意識した5つのこと
12歳長男、8歳長女、5歳次男の3児のママであるYさんは、親子の信頼関係を築くために、親子の会話で次の5つのことを意識するようにしました。
① 無意識にしている会話を意識する
日々無意識に行っていた会話を意識するために、親子の会話を記録していきました。そしてそれを振り返ることで、客観的な視点で親子の会話をとらえ直しました。
会話の記録を通じて、Yさんは自分が今まで子ども達と真正面から向き合って会話をしてこなかったという事実に気づきました。
② 自分の会話パターンを知る
会話の内容を記録し、無意識にしていた会話を意識することで、Yさんは自分の会話パターンを自覚するようになりました。すると、以下の3つの癖があることに気づきました。
・スルー癖
今まで子ども達とどのような会話をしてきたか、考えたこともなかった。子ども達から話しかけられても、「ふ~ん」「そうなんだ~」と聞き流すことが多く、子ども達の言葉をしっかり受け止めていなかったことに気づいた。
・ジャッジ癖
「もう何歳なんだから」「こうあるべき」「こうしてほしい」などという自分の勝手な思い込み、先入観や偏見が先に来て、長所をみるよりも欠点ばかりが目についてしまっていた。
・ほめられない癖
「何かができたときだけほめる」または「それぐらいできて当たり前」ととらえて、なかなか子ども達をほめることができなかった。
自分にこれらの3つの癖があることを知ったYさんは、会話をしながら自分自身の発した言葉に「ハッ」と気づき、癖が出ていることを自覚できるようになりました。そしてその癖に気づくたびに、自ら修正を心がけていきました。
③ 子ども自身に考えさせる会話をする
以前のYさんは、子ども達からの質問に対して、すぐに答えを言ったり自分の考えを述べてしまっていました。すると答えを聞いた子ども達は「ふ~ん」という反応で終わり、そこから会話が弾むことはありませんでした。
そこで、子ども達に「〇〇はどう思う?」と質問を投げかけ、自分が先に答えや考えを言うのではなく、子ども達に考えさせて返答を待つことを心がけるようにしました。
④ 英語でほめる、相槌をうつ
夫婦ともに英語力に自信がなかったYさん。これまで、会話の中に英語が出てくることは皆無でした。ところが、英語を使ってほめたり、相槌を打ったりすることを意識することで、子ども達によい反応を返せるようになり、会話が豊かになりました。
子ども達も英語に好反応を示し、「もっと英語で話しかけて!」と言ってくるほどになりました。
⑤ 分からないことをすぐに調べる習慣をつける
会話パターンの3つの癖①でもあったように、「スルー癖」があったYさん。日常生活でも、分からないことやあいまいにしか分かってわかっていないことを、あまり深く考えずそのままスルーしがちだったことに気づきました。
「分かったつもりでも分からないことはたくさんある」ことに気づき、分からないことをそのままにせず、すぐに調べる習慣をつけることで、子ども達にも分からないことを調べる習慣がついていきました。
2. 親子の会話を意識して起こった変化
Yさんは、子ども達との会話やそこから出てくる言葉を一言も漏らすまい!と、必死に拾い上げようとするようになりました。
子ども達の口から出てくる言葉は、子ども達が何を感じ、何に興味を持ち…といった子ども達の心そのものを表している!「相手のことをもっと知りたい」という気持ちや態度、それが信頼関係の第一歩。だから会話が大事なんだと改めて気づくことができました。
そして親子の会話で5つのことを意識し、生まれた変化がこちらです。
① 子ども達の心の中が見えてきた!
・好きなもの(3人それぞれ)
会話を通じて、子ども達それぞれの好きなものを知ることができました。それと同時に、子ども達自身も自分の好きなものを改めて見つけていくきっかけを持つことができました。
会話をすることで、自分の好きなものや人との違いに気づき、それを認識することができます。これからも親子の会話を通じて、子ども達に自分の資質を見つけていってほしいと感じました。
・やりたくない理由
子ども達がお手伝いや宿題をやりたくないと言ったとき、今までのようにジャッジ癖で「やるべき!」と一方的に押し付けるのではなく、大人でもやりたくないことはあるもの…子どもも一緒だな、と思って寛容になることができるようになりました。
そこで、やりたくない理由を聞くことにすると…、やりたくない理由を聞いてもらえただけで子ども達が満足してやる気になったり、すぐはやらないにしても、いつやるか自らやるタイミングを決め、その時がくると自分から喜んでやったりする変化が見られました。
Yさんは、自分の返す言葉による子ども達の行動の変化を見て、やりたくない理由を聞いてあげることや自分でタイミングを決めることが大事なんだなと実感しました。
② 考えさせる質問から新発見続出の会話へ!
子ども達に「〇〇はどう思う?」と質問を投げかけ、どんな答えが返ってくるかな?とワクワクしながら、手を止めて子どもの目を見るようにすると…おもしろい会話がどんどん出てくるようになりました。
Yさんのワクワクが子ども達にも伝染し、さらにおもしろい会話へ発展するきっかけになったのでしょう。かつてはなかった新発見が続出するようになったそうです!
例えば、「神様の光って何色だと思う?」「やせっぽち脳と太っちょ脳ってどんな脳?」こんな会話でワクワク楽しい会話を繰り広げているYさん親子。子ども達からどんな答えが返ってきたか、気になりますね♪
③ 会話から満足感を得られるように!
今まで無意識にしていた会話の中で、すぐ答えを言ったり自分の考えや価値観で判断を下さない、といったことを心がけるうちに、子ども達が話し始めると「どんな話が始まるのかな?どんな会話になっていくのかな?」と、Yさん自身が会話が楽しみで仕方がなくなりました。
Yさんが会話を見つめ直し、自身の癖に気づき、それを修正してきたことで、親子共に楽しめる会話ができるようになったのです。
そして子ども達からは、「母さん!会話しよう!楽しい話しようよ!」「父さん、今日ね、母さんと楽しい話したんだよ!」というような、今までには聞かれなかった言葉が出るようになりました。また車の中でも、遊ぶものが何もなくても会話をすることで長時間の移動も楽しく過ごせるようになりました。
Yさんは会話を通じて楽しい時間を親子で共有できるようになったことを、「モノ」では与えられない満足感と表現し、これこそが親子の信頼関係を築く土台となる親子の会話だと実感されました。
3. 親子の信頼関係の変化
子ども達とのコミュニケーションのあり方を見つめ直し、変化させてきたYさん。このような変化を経て、Yさん親子の信頼関係も変化していきました。
「自分のほめられない癖」を自覚し修正してきたことで、子ども達のことをよく見て、今までほめていなかったこともほめられるようになりました。すると、子ども達に「ちゃんと見てるよ」ということが伝わったと言います。ママが自分達のことを「ちゃんと見てくれている」という安心感。それが親子の信頼関係の土台となりました。
この安心感という土台は、会話をするうえでも欠かせないものです。「相手」という自分とは違う人間があってこそ、会話する楽しさがあり発見があります。自分が予想もしない考えが出てきたり、思いがけない方向に会話が進んだり…、しかしそれは、自分の言ったことを「受け止めてもらえる」「否定されない」という安心感があってこそ。
「相手のことを知る」 「相手を否定しない」 「会話を楽しむ」それができるようになったYさんは、親子の信頼関係を着実に築け始めていることを実感できるようになりました。
子ども達が、Yさんとの会話を楽しみ、もっと会話をしたがっている様子からもそれがよく分かります。親子で会話を楽しめた!という充実感は、お金では決して手に入れることのできない、心の満足感と言えるでしょう。ただの事実確認や指示命令のような会話からは得られない、心の満足感を得られる会話を通じて、親子の信頼関係が築かれていくのです。
Yさん自身が会話を見つめ直し、自分の癖や直すべき点を自覚したことで、親子の会話が変わり、親子の信頼関係を築いていく土台ができました。今後も、Yさん親子はこの土台の上にさらに深い信頼関係を築いていくことでしょう。
4. 親子の信頼関係を気づくために会話を意識したきっかけ
子ども達と親子の信頼関係を築けている確信が持てなかったYさんが、親子の会話を意識するきっかけとなったのが、アットホーム留学の「しつもん力セミナー」でした。
「しつもん力セミナー」では、親子の会話について徹底的に学びます。親子の会話を記録し、客観的に振り返り、またそれを添削してもらうことで、自分では思いもよらなかったアドバイスを得ることができます。
そして、親子の会話を題材にして、子どもの会話力と英語力を伸ばしていくことができます。
しつもん力セミナーの受講を通じ、無意識にしていた会話を意識し修正していくことで、親子の信頼関係を築く土台を作り、その上に着々と信頼関係を積み重ねられているYさん。親子の会話には子ども達の心を知るヒントが詰まっていること、会話次第で子ども達のよいところにもクローズアップしてあげられることに気付き、子ども達とワクワクした会話ができるようになりました。
Yさんはしつもん力セミナーの講義で学んだことを受け、さらに次は会話の質を上げていこうとされています。そして、英語力も少しずつ上げていきたい、と。
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