これまでの学校教育で
読み書きを中心として英語を学んできた
日本人はリスニングが苦手な傾向があります。
その理由の一つとして、
人は自分が発音できない音は、
正しく聞き取ることができない
ということが挙げられます。
そんな中、「英語耳」というワードを
見聞きするようになりましたね。
英語耳とは、
英語の発音を聞き取ることができる状態です。
耳は生活環境の中にある言語で育てられます。
だから、母語の日本語は教えなくても、
聞いて真似して話せるようになります。
0歳~3歳の時期は、
耳の能力が急激に発達するため、
耳の黄金期と言われています。
そのため、英語耳を育てるなら、
赤ちゃんの頃から英語をたくさん聞かせると
効果的だと考えられています。
では、実際にどのように取り入れたらいいのでしょうか。
英語の音源のかけ流しだけでは英語耳は育たない⁉
CDやYoutubeなど英語の歌やネイティブの
英語を聞く媒体は手軽ですぐにできますね。
ただ、それだけでは期待するほどの効果がないのです。
赤ちゃんがどうやって言語を習得するのか
ワシントン大学の神経科学者であり言語病理士の
パトリシア・クール博士が
英語を母語とする赤ちゃんに、第二言語として
中国語を触れさせる実験をしました。
この実験で、興味深い内容があります。
生後9か月の赤ちゃんに、中国語を話す女性が
テレビ画面越しで中国語を語りかけても、
また、テディベアの映像を見せ、
音声を中国語にして聞かせても、
中国語を聞き分ける学習効果は全くなかったのです。
では、どうしたらいいのでしょうか。
赤ちゃんが言語を習得するためには、
CD・Youtube等の聞き流しではなく、
目の前にいる人の語りかけによる
コミュニケーションが必要だということです。
参照:パトリシア・クール
「赤ちゃんは語学の天才」
↓TEDで発表された日本語訳付きの動画です
https://www.ted.com/talks/patricia_kuhl_the_linguistic_genius_of_babies/transcript?language=ja
ママからの英語が最高の学習方法
おうちでママからの英語の語りかけが子どもに
とって良いということが理解できても、
ママの英語の発音に自信がなかったり、
CDやYoutubeのような英会話はできなかったり、
どうしていいのか分からなくなってしまいますよね。
そこで、少し考え方を変えてみて下さい。
ママが英語を「教える」必要はないのです。
ママと英語を「楽しむ」ことが大切です!
英語を一緒に楽しむとは、
英語の歌に合わせて体を動かしたり、
歌えるところだけでも、口ずさんでみたり。
そして、何より
ママの声で、英語で語りかけること‼
まずは、子どもたちの行動を褒めてください。
赤ちゃんだったら、
にこっと微笑んでくれた時、
Cute!
Adorable♡
おもちゃのところまでハイハイできた時、
Super!
幼児だったら、
ご飯を全部食べたり、苦手なものを食べた時、
Awesome!
お片付けをした時、
Wonderful!
お絵描きしたり、ブロックで作った時、
Great!
Fantastic!
まずは、1語で十分です。
たくさん英語の褒め言葉のシャワーを
かけてください。
これも立派なコミュニケーションです。
嬉しい感情から英語に触れた子どもたちは、
英語をすんなり受け入れて、
英語が好きになっていきます♪
絵本を活用して、英会話と想像力も伸ばそう
絵本を子どもと読むとき、
ただ読むだけではもったいない!
日本語でも英語の絵本でも
年齢問わず使える英語のしつもんがあります。
What do you think he/she is feeling?
我が家の5歳のさーくんは
自分の感情を表現するのが苦手…
だからこそ、
絵本の登場人物の気持ちを聞いてみます。
「分かんない。」
と言われることも多いので、
「Is he happy? Sad?」
と表情付きで聞くと、
「Happy!」
と答えてくれます。
また、英語でしつもんしたから英語で言う!
ということでもなく、
「楽しい♪」
と答えてくれたら、
「How nice! 楽しいって思っている表情だね!」
とママが英語で反応するだけでも、
子どもはちゃんと聞いています。
もちろん、赤ちゃんにもできます。
ママがしつもんして、ママが答えることで、
赤ちゃんは目と耳を使って体感しています。
絵本を読むときはママの心が落ち着いていることが多いし、
赤ちゃんにとってもそんなママの声が安らぎますね。
子どもたちの英語を育てていくのは、
居心地のいいおうちで、ママと一緒が最適です。
英語の耳も想像力もおうちで楽しく育んでいきましょう。