反抗期真っ盛りのお子さんをお持ちのママさん、何かと言えば反抗する子どもに対し、どうしたら言うことを聞いてくれるようになるの?理想とするいい子には程遠い…と悩んでいませんか?
「反抗期」。素直だった我が子が、親の言うことを聞かなくなり、どんどん反抗するようになる時期…。
反抗期の我が子への対応や子育てのやり方に自信が持てず、悩みが尽きない日々を送っていませんか?お子さんに対して、もっと私の言うことを聞いてほしい、もっといい子になってほしい、そう願っていませんか?
でも、そう強く願うことが、子育ての大きな落とし穴につながる恐れがあるのです。こちらの記事では、「いい子」を求める盲点と悩み多き反抗期への対応策をお伝えします。
目次
1. 「いい子に育てると犯罪者になります」?!「いい子」を求める盲点
「いい子に育てると犯罪者になります」岡本茂樹 新潮新書
表紙画像:ブックライブ(BookLive!)より
「いつも笑顔」「親の言うことをよく聞く」「我慢強い」←危ない!
「いい子だね」と誰もが普通に使っている言葉が、子どもが犯罪者になる「きっかけ」になっている場合がある?!(本の帯より)
「いい子に育てると犯罪者になります」
なんと衝撃的な言葉でしょう。犯罪者とは真逆に思える「いい子」ですが、「いい子」に育てると犯罪者になるとは…いったいどういう意味なのでしょう?この本の内容を紹介しながら、「いい子」を求める盲点とその危険性に迫っていきたいと思います。
①「いい子」であることを求めると感情を失う
この本には、犯罪者が犯罪を起こした背景が書かれています。受刑者に罪を犯した理由や背景を聞き、問題の根を探っていくと、幼児期に全ての原点があると筆者は言います。
刑務所への出入りを繰り返す累犯受刑者には、いわゆる「いい子」だった人が多いそうです。
幼少期にいい子であることを求められ、いい子でないと愛されなかったとしたらどうでしょう。いい子でいるためにウソをついたり、寂しさやストレスをため込んだり、自分を抑圧して、感情を素直に表現できなくなってしまいます。苦しい時、誰かの助けが必要な時でも、「苦しい」「助けて」と言えない状態になるのです。
そして、周りからの「いい子だね」という言葉や期待を裏切らないように、必死に「いい子」でい続けようとした結果、自分の本来の気持ちや感情を出せなくなるばかりか、それに気づくことすらできなくなってしまうのです。
②抑圧状態から犯罪者へ
こうして「いい子」は、幼いころから自分の感情を素直に出すことができず、親の期待する役割を演じ続けることになります。そんな抑圧された状態が続くと、どこかで必ず歪みが生じます。抑圧された状態に耐えきれなくなると…積もり積もった否定的感情が「犯罪」という形で爆発することになるのです。
親が知らず知らずのうちに抑圧し、表面的には何も問題がなさそうに見えても、子どもはどんどん追い込まれていき、ある日突然犯罪者となる…。犯罪を犯した子について、近所の人がこう語るのをよく耳にします。「あんなにいい子が…信じられない。」「ごくごく普通の子でした。犯罪を犯すようには全く見えませんでした。」
周りの目からは何の問題もないように見える子こそ、実は犯罪を犯す危険性を持っているとも言えるのです。
③幼い時の抑圧の弊害は大きい
子どもにとっては、家庭が全ての世界であり、価値観を形作る礎です。幼い時に自分の感情を抑圧され、素直に出せない状態が続くと、いざ自分の感情を出そうとしても、出せない、感じることすらできない、という状態になってしまうと先に述べました。そして自分の感情に鈍感になると、他人の感情にも鈍感になってしまいます。
まずは自分の感情と向き合うことが大切ですが、幼い時に失われてしまった心の回復は、なかなか簡単にはいかないそうです。
たとえ、犯罪者にはならなかったとしても、大人の何気ない日常の言動や、子どもへの接し方、気持ちの受け止め方によっては、子どもが寂しさとストレスをため込んでいき、心の病に陥ったり、自殺してしまう可能性があるのです。
④自覚がないことの恐ろしさ
私がこの本を読んで特に恐ろしいと思ったのは、犯罪を犯した人達が、自分が陥った状態を自覚していないということです。
彼らは自分が抑圧された環境にいたことを自覚しておらず、口をそろえて「自分は幸せな家庭で育った」と述べています。親には愛されて育った、家庭に問題はなかった、悪いのは自分、と考えるのです。それが問題を悪化させ、犯罪を繰り返す要因となる、と筆者は指摘しています。
犯罪を犯してしまったことを反省させ、更生を促したとしても、それは表面的な解決に過ぎません。その人が犯罪を犯すに至った根底の問題を探らなければ、根本的な解決にはならないのです。そのため、一度受刑して出所しても、また犯罪を繰り返し、刑務所に戻ってくる犯罪者が後を絶たないそうです。
親も子も自覚がない、というところが怖いと思いました。気が付かないうちに自分も抑圧していないか…「いい子」であることを求めすぎてはいないか…私も気を付けなければいけない、とこの本を読んで思ったのです。
2. 記録して初めて気付いた息子への抑圧の会話
本を読み、子どもを抑圧しないように気を付けなければ!とちょうど心に刻んだところ、ドキッとしたことがあったのです。それは、その日の子どもとの会話を思い起こし、記録していた時でした。会話の最中は自分では自覚していませんでしたが、いざ書き起こしてみてその内容に驚いたのです。
①きっかけは会話の記録から
長男バスケボーイは当時12歳。時計を見て、時間に間に合うように準備し、出発することがまだまだ苦手で…。週末には地域のサッカークラブに参加していましたが、練習に行きたくない気持ちもあり、いつも朝なかなか起きなかったり準備にグズグズして家を出るのが遅くなり、遅刻することが多々ありました。
通常の練習の遅刻ならまだしも、練習試合のためクラブのメンバーと集合して試合場所へ移動する場合などは、仲間に迷惑をかけることになるので、私も遅刻しないようにと毎回彼の行動に敏感になっていました。
でもその日は、私の声かけもうまくいってスムーズに準備が進み、時間に余裕ができ、遅刻の心配をする必要なくスムーズに出発できたのです。そんな日の夜の会話でした。
②抑圧を感じた会話の内容
その時の会話の記録です。
私 :今日はサッカー遅刻せず行けたね。
息子:うん。
私 :ママに言われなくても、自分で時計見て行動できたね。
息子:うん。
私 :余裕もって集合場所に行けたら、気持ちよかったんじゃない?
息子:うん。
私 :早く着いたら、友達と話したりして楽しいだろうし。
息子:うん。
私 :今日はいい日になってよかったね!
息子:うん。
③会話を振り返って気づいたこと
会話を振り返り…まるで誘導尋問!と唖然としました。時間に間に合う行動ができたら、こんなに気持ちがいいということを理解してほしくて、親の、私の考えをまさに押し付ける会話になっていることに、記録する中で初めて気が付きました。
書き出してみると、バスケボーイは「うん」しか言っていませんでした。私がそういう状況を作り出してしまったんだと思います。その状態はまさに「抑圧」でした。
教訓めいたことを一方的に押し付けられても、自分が心からそう感じ、考えないと、全く心に響かないだろうなぁ…と、振り返ってみて初めて気が付きました。
今日は時間に余裕を持って準備ができ、遅刻せずに行けた。そのことについてどう思ったか、バスケボーイの気持ちをまず聞いて、彼の口から、彼の言葉で語ってもらわなければ、彼自身の学びにはならない、と!
④子どもと自分の価値観は違うと心得る
そもそも、遅刻をすることをそれほど気にしていないバスケボーイ。彼にとっての価値観は、もっと別のところにあったのかもしれません。時間に余裕を持つより、ギリギリまで家でゆっくりしたい。もちろん遅刻することによって人に迷惑をかけることはNGですが、必要以上に集合場所に早く行くことは、そもそも彼の望む形ではなかったのではないか、と。
それなのに、私の考えを押し付けるような会話は、まさに「抑圧」でした。記録してみて初めて気づきましたが、他にもこんなことがたくさんあったかも知れません。
時間に余裕をもって行動する、練習時間をムダにしない、これはあくまでも私自身の価値観であることを自覚しなければならない、子どもと自分の価値観は違うのだと、改めて感じたのでした。
3. 悩み多き反抗期への対応策
筆者は本の中で、「反抗期は困った時期、親の言うことを聞かなくなるのはダメと決めつけている」が、彼らなりに自分の思いや考えを表現している「自己表現期」であると述べています。
①反抗期を「自己表現期」ととらえる
「自己表現期」。これはとてもいいネーミングだと思いました。「反抗期」と聞くと悩み多きネガティブなイメージを受けますが、「自己表現期」はとてもポジティブなイメージです。
反抗期がなかった子どもが、大きくなってから荒れることがあるという話も聞きます。反抗期があるというのは、自分の要求・意見を出せているということ。自分の感情を出せる環境が家庭にあるということです。一概には言えませんが、逆に「反抗期がない」という状態は、「抑圧がある」という危険な状態かもしれません。
親の理想や期待に応えるため、「いい子」を演じ、自分の感情を押し殺す。親の価値観を押し付けられ、自分の価値観を抑圧されるような状態にある。そんな環境では、家庭が安心安全な場所であるとは言えません。成長段階にある子どもには、自分なりの価値観を形作っていくため、特に素直に自分の気持ちや感情を出せる環境が必要です。
健全な子育ては、「いい子」を強いるのではなく、「ありのままの姿」を認めることから始まる、と筆者は述べています。
②家庭を素直に自己表現できる場所に
<大切な考え方の土台>
親と子どもは違う人間
考え方も違う
親の価値観を押し付けない
親の理想を押し付けない
親の期待をかけすぎない
そもそも、100%親の理想通りの「いい子」は存在しない、と思うべきです。親の私たち自身も完璧な人間ではないのに、子どもにそれを押し付けるのはあまりにも勝手だと思います。
とはいえ、子どもに「こうあってほしい」「こうなってほしい」、という感情を抱くのは親として当たり前のこと。大事なのは、それが行き過ぎていないか、子どもに無理に理想を押し付けていないか、常に振り返ることです。
子どもが素直に自分を表現できていたら(反抗していたら)、好ましく受け取りましょう!「反抗期」を、子どもが親の言うことを聞かずに反抗して困る時期、と受け止めるのではなく、子どもが親の意見とは違っても自分の意見を表現している「自己表現期」と受け止めることで、ずいぶん気が楽になるのではないでしょうか。
子どもが「反抗」しているのではなく、「自己表現」している、と捉えることができると、親も力でねじ伏せようとするのではなく、その表現に対して、温かい目で見て対応ができます。子どもにとっても、一方的に否定されるのではなく、親がちゃんと自分の言うことに耳を傾けてくれた、と感じることができたら、反応も変わってくるのではないでしょうか。
③愛ある親子(英)会話で「ありのままの自分」を出せる子育てを
私がアットホーム留学で学んだ親子の愛ある(英)会話は、まさに「自己表現」を促すものでした。親からの質問や応答、一つ一つが子どもの感情や考えを引き出すものになっていることを実感します。
アットホーム留学では、次のようなフレーズがよく出てきます。
”What do you think?”(あなたはどう思う?)
“What do you want to do?”(あなたはどうしたい?)
“Why do you think so?”(どうしてそう思うの?)
“Good thinking!”(いい考えだね!)
“Good try!”(惜しかったね!)
“I like your idea!”(そのアイデア、好き!)
アットホーム留学には、英語を学ぶ土台として、会話と心に焦点を当てる言葉がたくさんあります。そこが「親子の愛ある英会話」と題される証拠です。
我が子が反抗期であろうがなかろうが、ありのままの自分を表現できる環境、ありのままでいいとどんな姿も認めてあげられる環境、それを引き出すしつもん、を意識してこれからも続けていきたいと思います。
「いい子」を育てようとするのではなく、「ありのままの自分を出せる子」を育てる子育て、あなたも私たちと一緒にしていきませんか?
完璧な子どもなんていない、完璧な親もいない。完璧な人間というものは存在しない。子どもにも自分にも完璧を求めるのではなく、ありのままを認めていきましょう!
そして、親子でその環境が作れる場所がアットホーム留学です。
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