毎日きょうだい喧嘩にウンザリしていませんか?きょうだい喧嘩は必要なことだと私は思っています。それでも一日に何度もあると辟易してしまいますよね。
親子の英会話に交渉を取り入れて1年。きょうだい喧嘩が少なくなったと感じています。今日はそんな我が家の会話の記録と変化についてご紹介します。
目次
1. 親子英会話の中で使う交渉とはどんなもの?
「交渉」と聞いて何を思い浮かべますか?私は子どもとの会話に「交渉」が必要と言われても最初ピンときませんでした。
「交渉」って何だかとても高度な感じがする。
「交渉」って日常会話に使えるものなの?
交渉とはお互いに歩み寄り、理解し合うことです。
「交渉」という言葉を聞くと難しい印象を受けます。しかし、子どもとの関係において、決して上から目線ではなく、子どもに歩み寄り、理解し合うことができたら、日常の様々なことを気持ちよく終わらせることができます。
例えば、子どもがお店で何かを買ってとねだった時、「絶対ダメ!!」とはねつけることは簡単です。
しかし、子どもの気持ちはどこにあるんだろう?なぜそう言うのだろう?そこを子どもと一緒に考え、理解する努力をしてみる。子どもの考えを理解するのと同時に、親の考えも伝え理解してもらう。
そうすると、喧嘩ではなく、感情のぶつけ合いでもないやりとりが生まれ、お互いに気持ちよく問題を解決に導けることが増えるのです。
私はこの親子の会話に英語と交渉を取り入れることをアットホーム留学のしつもん力セミナーで学びました。
しつもん力セミナーでは親子の会話を記録し、アットホーム留学ティーチャーがコメントをくれます。
私はアットホーム留学プロデューサーマキ先生(以下、マキ先生)のしつもん力セミナーをちょうど1年前に受講しました。
2. 日常生活で親子英会話に交渉を取り入れられる場面とは
交渉の勉強をした時にマキ先生が例に挙げていた場面は、おやつの時の交渉でした。
我が家には年齢が2歳差の子どもが3人いて、しかも食べるの大好き3兄妹。
おやつの時間に交渉を持ち出し、一人ずつ交渉をしていたらおやつを食べるまでどれくらいの時間がかかってしまうのだろう…
交渉をしている間、他の二人がおやつを食べ始めるのを待てる訳がなく、会話をする前から交渉決裂になる結果が見えていました。
そこで、私はまず一人ずつゆっくり交渉できる場面を探しました。
長男かい:宿題を始める時間、寝る時間の交渉
長女あゆ:お風呂に入る順番、食事の量の交渉
次女めぐ:幼稚園帰りに遊ぶ場所、帰る時間の交渉
他にもこれだったら一対一で交渉ができると思われる場面をいくつか思い描いておきました。
3. 初めて親子英会話に交渉を取り入れた記録
初めての交渉はプールの帰り道に突然始まりました。
当時4歳の次女めぐとの会話の記録です。
めぐ「ママ〜プールの後に被る帽子、わたしもほしい〜!」
私 「Why?どうしてほしいの?」
めぐ「みんな持ってるもん〜。みんなのかわいいんだもん。」
私 「そっか。可愛い帽子があるんだね。でもその理由じゃ変えないな。買ったらめぐにどんないいことがあるの?」
めぐ「寒くない!」
私 「That’s true! 確かに!でもすぐお家に着くよ。」
めぐ「プールでドライヤーかけなくてもよくなるから、もっと早く出てこられる!」
私 「I see.なるほど〜。Anything else?他には?」
めぐ「背中が濡れない!寒くない!風邪引かない!!」
私 「Wow.よく考えたね。お家に帰ったらどこで売っていて、どれくらいの値段か調べてみようね。」
めぐ「ピンクのかわいいやつね♡」
しつもん力セミナーで交渉の勉強をしたその日の帰り道での出来事でした。勉強してきたことを一生懸命思い出し、会話したことを覚えています。
これまでも「Why?どうしてほしいの?」と言う質問はよくしていました。子どもの答えが「みんな持っているから」と言うことも多く、その時は「みんなって誰よ!?」とちょっとイラついた声で聞いてしまっていました。
今回、「みんなって誰よ!?」と言いたくなる気持ちをぐっとこらえ、心穏やかに「めぐにとってどんないいことがある?」と質問をしてみました。
すると、めぐも買うとどんなメリットがあるのかを一生懸命考えて、話してくれました。
4歳児なりに一生懸命考え、思いを伝える姿にとても嬉しい気持ちになりました。交渉するというのはこうしてお互いの心が歩み寄るものだと感じました。
この記録へマキ先生からのコメント
・めぐちゃんも嫌がらずに答えてくれて、理由もわかりやすくて素晴らしい!
・Good thinking!やI like the way you think!ここでも褒め言葉が使えます!
・Did you find a good hat/cap/towel for her?
マキ先生のコメントにはいつも励まされました。褒められると嬉しいのは大人も子どもも同じですね。
このマキ先生からのコメントがあるからしつもん力セミナーの4ヶ月間、子どもとの記録を書き続けることができました。
4. 親子英会話の中で交渉を取り入れ続けて見えた、きょうだい喧嘩の変化
交渉はなるべく一対一でやるように心掛けていました。心穏やかに、Why?やHow?を使って子どもの気持ちを聞くことを頭に置いて交渉を積み重ねていきました。
するときょうだい喧嘩にも少し変化が出てきました。
長男かい(当時小学3年生)と長女あゆ(当時小学1年生)の会話です。
あゆ「かい、テレビ見ていい?」
かい「なんで?オレまだ宿題終わってないよ。」
あゆ「でもこの前私が宿題終わってなかった時、かいテレビ見てたじゃん!」
かい「だってあの時はあゆが「いいよ」って言ったし、どうして見たいか説明したもん。」
あゆ「じゃあ私も説明できたらいいの?」
かい「いいよ!何が見たくて、どうして見たいか言ってよ。」
あゆ「Dlifeが見たいの!」
かい「どうして?Why?」
あゆ「おもしろいから!」
かい「何が見たいの?」
あゆ「今の時間はおもちゃドクターがやってるの。楽しいから見たいの!」
かい「それは明日でも見れるでしょ?オレの時はどうしても生放送が見たかったんだよ。」
あゆ「でも今日のお話は今日しかやらないよ。」
かい「でも再放送があるよ。」
あゆ「今日のお話は次いつやるの?」
かい「わからない…」
あゆ「じゃあ見ていい?」
かい「じゃあ音読終わってからにして!」
あゆ「わかった。」
言い方や口調の強さなど喧嘩腰の要素はたくさんあります。
でも、今までだったら感情で「見たい!」「宿題終わってないからダメ!」「見たい!」「ダメ!」「も〜!!!」となっていたのが、お互い自分の気持ちを伝え合うことができるようになってきました。
もちろん感情のぶつけ合いの喧嘩になることもまだまだあります。
でも、少しずつですが、どうしてやりたいのか、何がしたいのかなど、自分の思いを伝え、相手の思いも聞けるようになってきたと感じています。
我が家のルールで、全員がその日のやるべきことが終わるまでテレビはつけないと言うルールがあります。
でも2人で交渉し、折り合いが付けられたのなら、その結果はルールに関係なく認めるようにしています。
そして2人で喧嘩にならず、交渉できたことを褒めるようにしています。
「Amazing!2人で喧嘩にならず解決できたね!Wonderful!」
5. きょうだいで協力し、母に交渉を持ちかける最近の記録
親子英会話で交渉を取り入れてから1年、最近では兄妹3人で一致団結して、私に交渉を持ちかけてくることが増えてきました。
かい「クリスマスパーティーをしたいから3人で企画しました〜!」
めぐ「家族でクリスマスパーティーをするよ!」
あゆ「3人で役割分担も決めたよ!」
私 「Wow!3人で計画立てたの?Awesome!」
見せてくれたのは3人で話し合い、計画を立てたクリスマスパーティーの計画表でした。
一通りパーティーの内容を説明してくれた後はこんな会話が続きました。
かい「このゲームの時間にはSwitchもみんなでやりたいの。日曜日と月曜日にSwitchをしないから、その分みんなで1時間Switchをしたいの!
5人でやるのに30分は短いし、家族みんなでやったら楽しいでしょ?だからお願い!
あゆのやりたいトランプとめぐのやりたいUNOもこのゲーム時間にやるように決めているから!」
私「…わかりました。Good thinking! よく考えたね。」
ゲーム時間の積み上げは基本的になしの我が家ですが、ここまで理由も目的も自分がやることも、最初からきちんと言われてしまっては、交渉成立です。
かいの意見を認めない理由が見つからなかったし、私が質問しそうなことを全て先に話してきた息子にすごいなと感心してしまいました。
そして、交渉はまだ続きます…。
あゆ「それからね!これがパーティーをするために必要なものなの!だから買ってください。」
めぐ「買ってください!」
(3人で頭をペコっと下げる)
私「どれどれ…色画用紙、折り紙…クラッカー…サンタ帽子3つ?トナカイのカチューシャ2本?立体で光る星?わた?小さいクリスマスツリー?小さいオレンジジュース??」
買い物リストの予想以上の多さと内容に、それぞれ項目でWhy?何で必要なのか、How?どうやって使うのかを聞きました。
私 「わかった。折り紙は買っておくね。以上!」
めぐ「以上?サンタ帽子とトナカイのカチューシャは?これは絶対に必要!パーティーだよ?サンタの帽子かぶった方が楽しいよ!」
私 「めぐたちはかぶったら楽しい?私にもいいことある?」
めぐ「みんなでかぶるから楽しいんだよ!ママもかぶったほうがテンション上がるよ!ストレスも解消できるよ!!」
私 「ストレスはそんなにないけどなあ(笑)」
めぐ「100円ショップで売ってるからお願い!!」
私 「作ったらいいんじゃない?」
めぐ「紙で作ったらとんがり帽子になっちゃうでしょ!それに、今週は土日も用事があるし、24日まで学校なのにパーティーは24日でしょ?飾り付けも準備するから帽子とカチューシャを作る時間はないの!お願い!」
私「でも全部買ったら550円も必要だよ。」
めぐ「わかった!私たちの分はお小遣いから出すから、ママとパパの分は買って!ね?みんないいよね?お願い!絶対みんなでかぶったら楽しいから!」
私「わかった!じゃあみんな110円ずつお願いね。I can’t wait for our Xmas party!」
こういう時に一致団結している3人の絆は強く、お互いすぐに助け合います(笑)結局、折り紙、サンタ帽子、トナカイのカチューシャを買うことでみんな納得し、110円を徴収しました。
以前だったら、何かするのを決めるにも自分のやりたいことばかり主張して、役割を決めるのも喧嘩になっていました。
それが大人が全く関与しなくても、自分の主張をきちんとし、相手の意見を聞き、理解して、折り合いをつけられるようになったと思います。そして、最後は一致団結して母に交渉を持ちかける。
我が子ながら交渉のスキルが上がっているなと素直に感じた瞬間でした。
6. 親子英会話での交渉において大切にしてきたこと
感情をぶつけ合うだけのきょうだい喧嘩もまだ多く、交渉には至らないことももちろんあります。
それでも、お家の中で、気持ちを伝え、聞き、理解し、折り合いをつける練習をできることは確実に子どもたちの力になっていると感じます。
交渉は成立することもありますが、決裂することももちろんあります。私自身も数々の決裂を繰り返し、親子の英会話を積み重ねてきました。
テレビの時間の交渉に失敗し、強制的にテレビを消したこともあります。寝る時間の交渉に失敗し、強制的に電気を消したことも一度や二度ではありません。
それでも諦めずに、何度も交渉を親子の会話で取り入れています。
そして、今でも難しいと感じていることは、交渉の最後をどう終わらせるか、折れるタイミングをいつにするのか、ということです。
その中で私が大切にしたことは、子どもの考えを一刀両断しないこと、子どもの意見を穏やかな気持ちで聞くこと、そして自分の心が動いたときは素直に折れることです。
相手の意見を聞き、自分の意見を伝え、心と心が歩み寄る小さな経験をたくさん積み上げることで、我が家では親子の関係やきょうだい間の関係が確実に変化しています。

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